そういえば、去年買ったAi AF Zoom Nikkor 28-105mm F3.5-4.5D(IF)の使用リポート全然してなかった気がする。35mmF2とか45mmF2.8とか28mmF2.8とかおもしろレンズ工房もリポートしてなかった。課題山積みだなぁ(笑)。
この、AF Nikkor 28-105mmは、その前の28-70mmF3.5-4.5に比べると大きくはなったが、24-120mmに比べるとコンパクトで、画質もそこそこいいという評判であった。
【外観】
外観は、レンズ名の入った鏡筒やズームリング、絞りリングはプラスチック製なのだが、ピントリングとズーミングした時に伸びる鏡筒(内鏡筒)は金属製である(たぶんアルミ合金)。ピント調節がIF方式(ニコン内焦方式)なので、ピントリングをまわしても鏡筒の長さは変わらない。もちろんズーミングすると鏡筒は伸びる。28mm時が最短で、105mm時が最長の鏡筒サイズとなる。
ピントリングをまわしても前玉は回転しないのだが、ズーミングすると内鏡筒が最大で90度回転する。そのため、別売専用フードHB-18は花型ではなく普通の円形のフードである。しかもかなり大きい。しかし、大きくて邪魔なフードだが、きちんと仕事はしている。このレンズの前玉は鏡筒ぎりぎり一杯になっていて、28mm対応の62mm径用汎用フードを使うとケラレてしまう。汎用フードのフード部分でケラレるのではなく、フードの枠部分(ねじ込み枠)ですでにケラレるのである。ケラレないようなサイズの汎用フードを使うとまったく斜光線を遮断してくれない。その点このHB-18フードは、ケラレないが、きちんと遮光するようなサイズになっているのだ。要するにフィルター枠からすぐにフードの壁が立ち上がるようなものやフードのねじ込み枠が厚いものはケラレるので、HB-18はフィルター枠から少し離れてから壁が立ち上がるようになっているのだ。だからフードが大きくなっている。
【操作感】
ピントリングは、なにかゴムの回転するブレーキのようなものが組み込まれているような感触である。スカスカではなくキシキシという感じでもないのだが、すこしグリグリした感じである。初期のAF-Sレンズのピントリングの感触と似ている。このピントリングの感触は、Ai AF Micro Nikkor 60mmF2.8DやAi AF Micro Nikkor 105mmF2.8Dに比べてもかなりいい。しかし、回転角が小さいので、マニュアルフォーカスはシビアである。ピントリングが滑らかでかつ適度な抵抗があるからなんとかMFで使えるが。
このレンズの売りは、105mm時に1/2倍のクローズアップができるということだ。しかし、この28-105mmは、ピントリングを回して近距離にしていくと、どんどん焦点距離が短くなっていく。普通の全群繰り出しや前群繰り出し式などでは、近距離になるにしたがって焦点距離が伸びて画角が狭くなるのだが、この28-105mmはIF方式なので、近距離になるにしたがって画角が逆に広くなってくる。これは広角多用派の私としてはうれしいのだが、実は広角側ではそんなに画角は広がらない。28mmが近接時に24mm相当になると言うわけではなさそうである。ところが、望遠側ではどんどん焦点距離が短くなる。たとえば望遠端の105mmで距離1mだと90mm相当、0.5mだと80mmぐらいの感じである。だから、105mmで0.22mまで寄れるのに1/2倍までしかいかない。105mmで22cmも寄ると普通なら等倍以上のはずである。
これに関係して、マクロモード(最短撮影距離が50cmよりもさらに寄れるようになる)が50mmから105mmまでの間でしか使えないので、28mmから50mm未満では、最短撮影距離が0.5mである。これは広角側では結構きつい。撮影者の横に並んでいる人の横顔を背景も入れて撮ろうとするとあと5cmは寄りたい。そういうときはのけぞって撮っている(笑)。コンパクトカメラのコニカ現場監督28HGでさえ最短撮影距離が0.4mなので、もう少し頑張って欲しかった。
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