ニコン2010年中期経営計画説明会・主な質疑応答
2010-07-01


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2010年中期経営計画説明会・主な質疑応答(ニコン)が公表された。

映像事業

Q:新世代デジタルカメラについて

A:デジタル一眼市場の想定台数にはいわゆるミラーレスタイプも考慮していますが、当社の新世代デジタルカメラは、市場需要の方向性をしっかりと踏まえて的確な製品投入のタイミングを見定めていきます。

「的確な製品投入のタイミング」ねぇ。まあ全体から見ればマウントアダプター遊びなんて僅かなものだし、問題はコンパクトデジタルカメラを買うような層とデジタル一眼レフ廉価機を買うファミリー層の動向だろう。これらの層がミラーレス機に移行するようならニコンもミラーレス機を出さざるを得まい。しかし、逆にニコンがミラーレス機を出すことによってデジタルカメラの主流がミラーレスへと移ることを後押しする結果になるかもしれないし。

個人的には一眼レフの融通の利きやすさや光学ファインダーがよいと思っている。しかし、ニコンの廉価機のファインダーなんだったら、ミラーレスの方がマシだと思う。ピント見えないファインダーなのにわざわざフランジバック長くしてミラー付けて動かしてというのは大きな矛盾だと思うからだ。ミラーレス機の勃興はニコンがあんなファインダーを平気で出すようになったことにも一因があると思っている。

それにニコンの廉価デジタル一眼レフは、多くのAFニッコールレンズでAFできないし、MFニッコールレンズのほとんどで露出計は働かないし、ファインダーではピントは確認できない。非CPUレンズでもフォーカスエイドが使えるのが救いだが。

Q:映像事業責任者としての抱負について

A:まず、全世界のニコンファンの期待に応える差別化されたニコンらしい製品を作りたいと考えています。また、これまでの成功例をワールドワイドに展開し、マーケティング力のより一層の向上に努めます。

「全世界のニコンファンの期待に応える差別化されたニコンらしい製品」ねぇ。差別化されたといえば、今や絞り環の付いた一眼レフ用のレンズを出しているメーカーは数少ないし、ニコンF以来のマウントを変えていないのも他社には真似の出来ないことだ。だとすると、「全世界のニコンファンの期待に応える差別化されたニコンらしい製品」というのは、最新のレンズなのにニコンFでも使えるAi AF-S Dタイプのレンズを出すと言うことなんじゃないのか。ピントリングの感触もしっかりとしたMFレンズも続けるということなんじゃないのか。そしてデジタル一眼レフカメラのファインダーをよくして、「光学ファインダーとはこういうもの」「詐称『一眼』とはここが違う」という技術力の差を見せつけることにあるんじゃないのか。

あと、新聞社で使っていた35ミリフィルムダイレクト電送機以来の伝統と技術の蓄積のある、フィルムスキャナも「全世界のニコンファンの期待に応える差別化されたニコンらしい製品」だと思うぞ。

「これまでの成功例」っていうのが、「ファインダーの質を落として、互換性のあるレンズを減らすなどコストダウンして安く売ればシェアを上げられる」というのだったら困るんだけどなぁ。他社が真似の出来ない技術力や精度といったものが「成功例」であってほしい。

【追記】
全然関係ないけど、山崎直子さんキター!
宇宙飛行士 山崎直子氏をはじめとするスペースシャトルクルーが来社(ニコン)
意見交換で、山崎直子氏「レンズに絞り環があると宇宙空間で便利ですね」とか言う訳ないよなぁ(笑)。
【追記ここまで】


写真は記事とは関係ない。
天仁茗茶(横浜):GR DIGITAL、28mm相当、F7.1、1/350sec、ISO64、プログラムAE、-0.3EV

この季節になると快晴時にはGR DIGITALの背面液晶がほとんど見えなくて困る。外部ファインダーを付けないといけない季節になってきた。やっぱり一眼レフのファインダーはちゃんと見えるからいいよなぁ。


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