ニコンを極める vol.18 重ねた歴史と先端技術の結晶。NIKKORレンズ
2013-06-03


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ニコンのニコンを極めるvol.18 重ねた歴史と先端技術の結晶。NIKKORレンズがアップされている。写真家の中野耕志氏のインタビューだ。

ところで、ニコンは以前からお使いだったのでしょうか?

ニコンのカメラも使ってはいましたが、メインは他社カメラでした。
仕事でNikon F4と800mm f/5.6のレンズを使ったこともあったのですが、このレンズが約6kg、カメラと合わせると約7kg。特に前玉が非常に重くてバランスをとるのが難しく、当時は十分に使いこなせませんでした。
ニコンのデジタル一眼レフカメラをメインシステムとして使い始めたのは、半年くらい前からでしょうか。
D3Sが出た頃に、カメラ雑誌でインプレッション記事を書くという話がありました。D3Sと500mmのレンズを借りて使ってみたところ、印象が非常に良かったのです。
それから真剣に移行を考えるようになりました。

どのような点が気に入られましたか?

私はもともと、カメラそのものに強い思い入れがある人間ではありません。ただ、D3やD3Sには何か惹かれるものがありました。Nikon F3の頃のカメラに通じる、プロダクトとしての魅力とでも言うのでしょうか。今の時代、珍しいカメラだと思います。

「Nikon F3の頃のカメラに通じる、プロダクトとしての魅力とでも言うのでしょうか。今の時代、珍しいカメラだと思います。」なるほど、ファインダーもF3並みにしてくれたら…。

信頼性という点で、具体的なエピソードなどはありますか?

そうですね。私が関わるジャンルの話をしますと、少し特殊ではありますが軍用機を撮る人の間ではニコンは絶大な信頼があります。
まず、ニコンのカメラは電磁波の影響を受けにくい。
航空機撮影の仕事をしていると、空母の上で撮影などということもあります。しかし空母上は強力な電磁波が飛び交っており、それがカメラに影響を及ぼします。例えば無線やレーダーの影響を受け、撮影写真にノイズが入るなど…。フィルム時代、他社カメラでは自動的にフィルムが巻き戻ってしまうなどのトラブルもあったと聞きました。
さらにニコンのカメラは、余計な電波を出さないと言われています。飛行機に写真家が同乗すると、カメラの出す電波により無線にノイズが乗るといったことも起こるのですが、ニコンにはそれが無い。だからニコンのカメラはOKでも、他社のカメラを使う写真家は乗せられないといったこともあるようです。
ニコンのカメラは、このような特殊な基準もクリアしていると言えます。

これは複数の航空機を撮影するプロ写真家の方が書いていた。こういう一般人にも関係なさそうに見えるところも今後も手を抜かずにきちんとやって欲しい。戦闘機に同乗して他の飛行機を撮影する機会なんて一般人にはほとんどないだろうが、たとえば携帯電話の基地局の近くで撮影しても誤作動しないとか、病院で入院中の人を見舞って記念写真を撮っても医療機器が誤作動しないとか、実は一般人にも関係している性能なんだと思う。

最近はフルサイズがもてはやされていますが、本当に皆がフルサイズを必要としているかというと、必ずしもそうではないと考えます。私のようにDXフォーマットの方が使いやすいという人も多いはず。むしろ私としては、DXにもっと力を入れて欲しいと思っています。

ニコンへの要望と今後の活動。

今後のニコンへの要望などはありますか。

DXのフラッグシップ機が欲しいですね。以前お借りしたD300Sの使いやすさが大変気に入っていて、ニコンに変えたのはその点もありました。D7100も良いカメラですが、私のような仕事に使用するにはバッファが足りないとか、超望遠レンズを付けて使うには軽量すぎてバランスが少し良くないといった不満もあります。


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