Nikon Df 後藤哲朗氏インタビュー(digitalcamera.jp)
2013-11-26


digitalcamera.jpにニコン・後藤研究室・フェローの後藤哲朗氏のインタビューが載っている。
Nikon Df 後藤哲朗氏インタビュー(digitalcamera.jp)

河田氏
まず、後藤研究室とは?ご本人から・・・

後藤氏
2009年に、ある仕事を首になり、研究室をやれといわれた。ニコンのDNAを発展、維持、向上させようという仕事です。ニコンは何のために仕事をしているのか、世の中に商品を出すために、どんな根性でやらなければいけないのか?

ニコンの存在価値、デジタルカメラの場合、SとかPとか、電機メーカーと戦う。まっとうな電機ものとか無線もので戦うと、なかなかニコンはかなわない。ですから、そうじゃないところをちゃんとやろう。そのために、商品や技術、物の考え方を研究している部屋でございます。

河田氏
このカメラ、あえて省いている機能がありますよね。ライブビューはあるけど、動画は付いていないとか。内蔵ストロボも。「D4」はないけど、「D800」は付いている。WiFiとはGPSなども付いていないで、シンプルですよね。

後藤氏
機能満載は売るために必要。実際に使ってみると、そんなに無くてもいい。もちろん、無きゃいけない人も承知はしているけれど、自分の使っているスタイルや身の回りの人を考えると、入れるだけもったいない。その分、違うところにエネルギーをさいた方がいいと思って、まず、真っ先に動画は抜きました。

動画は入れても、運動会とか見ていても、一眼で動画はあんまり使っていないですね。あるものは使って欲しいと思うんですけど、まあ、そんなに使っていない。それに、私自身、動画を録るならば、違う物を使いますから、いらない。

動画を入れると、マイクだ、スピーカーだと、いろいろなところに穴が空くんですよ。それが様ねえなと思いまして。穴もふさぎ、なにもなし。その代わり、ライブビューはピントを見るときに絶対必要ですから、スチルに専念したカメラにした。

河田氏
当然、「D4」のセンサーは高いわけですよね。

後藤氏
高いんです。よく、ウエハー1枚いくらだから、そこから割り出すといくらだと、勝手に算出する人が多い。家電メーカーの人は。でも、「D4」のセンサーというのは、欠陥があってはいけない。実際にはあるんですけど、本当に少ない品質管理で作ってもらって、そこから選別をして、使っている物なんです。

ですから、ほかの安いセンサーとは品質管理とか、物の出来が全然違う。仮にどっかのメーカーから買ってきているとしても、ニコンの場合には、違うことをしてありますから、高くて当然。まあ、威張るほどのことではないし、安くしないといけないと思いますけど、それは、それなりのデバイスを使っているということで、納得していただきたい。

河田氏
画素数=値段と思われるかもしれませんけど、あえて16メガの高いセンサーを使っていると。

後藤氏
画素欠陥でいうと、たとえば、ウエハーにゴミが付いていると、36メガですと一つのセルだけがダメになるだけですけど、16メガだと一発で大きなセルがアウトになるので、ほかのセルから補完するのも難しくなるので、品質管理も難しくなる。

河田氏
今回のボディーは非Aiレンズに対応している。古くから写真をやっている人はご存じだと思うんですけど、Ai化される以前のもので、フィルム時代では「F4」とか「F3」では対応していましたが、「F5」はレンズのAiが改造が必要だった。デジタルになってから、非Ai対応ボディーがでていなかった。今回、カバーすることになったわけですが、ここまで必要だったんですね。

後藤氏


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